ハネムーンでサントリーニ島に行くことを決めたとき、あえてあまり事前に情報を調べなかった。
決めていた予定はウエディングフォトを撮る事と、イアの街で世界一綺麗なサンセットを見る事の2つだけ。
お部屋やバルコニーでのんびりするのも良いけれどせっかく美しい島に来たのだから
他の街も見てみたくなった私たちは街中でよく見かけたバギーを借りてドライブをすることに。
ホテルのスタッフに手配をしてもらい、ゴーカートのようなバギーで出発。
出発時は曇っていた空だけど、途中で雨が降りだしたのでカフェで雨宿り。
雨に濡れてとても寒かったのでホットココアが体に染みた。
30分ほどすると先ほどまでの天気がウソのように、すっきりとした青空に。
ウエディングフォト用に日本から持参したブーケを密かにバギーのトランクに入れていた。
前日に買ってもらったギリシャコットンの真っ白なワンピースに合わせたかったから。
こんな風に記念に写真を撮っていたらすれちがった老夫婦の方が二人の写真を撮ってあげるよと申し出てくれた。
そんな素敵な出会いに感謝をしながら、お天気とともに気分も高まりドライブの再開。
街と街の間はとてものどかな景色が続く。
もちろんすれ違うのはバギーだけではなく普通の自動車でスピードも出ているのでスリルもある。
道中でまた大雨に襲われながらもなんとかフィラ-Fira-の街に到着。
大人向けリゾートの雰囲気のあるハネムーン向けのイアの街とは違い、
賑やかでレストランやお土産屋さんも多い若者向けの街だった。
雨が止みそうになかったので二度と着ることはないであろう黄色いレインコートを2つ買い、小降りになってから再出発。
カメラを濡らさないようにレインコートの下に忍ばせていたのでフィラの写真が一枚もないのが残念。
カーナビなんてないので看板を頼りにひたすら進む。
困ったらGoogle Mapがあるけれど、なんとなくあまり使いたくなかった。
次に目指したのはカマリ-Kamari-というビーチ沿いの街。
観光客らしい人は少なく、のんびりとしたローカルな雰囲気を楽しむことができた。
カマリの街中をお散歩してから、サンセットを見るためにイアへと出発。
気づいたら虹を連れて青空がかえってきていた。
屋根がないので雨が降ればもちろん濡れるし
坂道の多いサントリーニ島で決して乗り心地が良いとは言えないけれど
今でも大雨の日に黄色いレインコートを着た人を見るとあの日のことを思い出す。
こんな思い出も良いかもしれない。