南仏には”鷲の巣村”と呼ばれる小さな村が多くある。
山の頂上や崖など、敵からの攻撃を防ぐためアクセスし難い場所に作られた、歴史深く小さな美しい村。
日本人の間で最も有名な鷲巣村はエズ村。
私も10年前に初めて南仏を訪れた際、まるでタイムスリップしたかのような素朴で可愛らしいエズ村の街並みに感動したのを覚えている。
ニースからバスでアクセス可能なので時間がないツーリストにもおすすめの村。
今回はもっと他の鷲の巣村も見てみたいと思い、Easy Cote d’Azur Tourでチャーターをすることに。
まず訪れたのは Saint-Paul de Vence -サンポール・ド・ヴァンス-
画家や詩人、また俳優や映画監督までもが魅了された美しい村。
村の入り口にある Cafe de la Place からは、数々の著名人がペタンクを楽しんだ庭を一望できる。
この門をくぐるとそこはまるで中世の世界。
どこの村もこのように地図があるのだけれど、そう広くはない。
地図を見ずにこちらに行ってみようかな、次はあっちかな、なんて歩いていても迷わず入り口に戻れるはず。
ヨーロッパ内からのツーリストに人気のこの村は、朝一番に向かうのがおすすめとのこと。
アドバイスのおかげもあり、まだ静かな村の様子を見ることが出来た。
画家に愛されたこの村には今も多くのギャラリーが集っている。
石で出来た壁にグリーンが重なり、まるで映画のセットのようにも見える。
店先に飾るのだろうか、大きなお花を抱えて休憩をしながら階段をのぼる村人の姿もあった。
天気は曇っていたけれど7月の南仏は朝から気温も上昇中。
そんな時に見つけたこの噴水がとても涼しげに見えて思わずシャッターを切った。
夏の南仏ではカラフルな洋服を着ている人が多かったけれど、
この歴史深い村に溶け込むにはナチュラルカラーが合っていたように思う。
観光地ではあるけれど、確実にこの村に暮らす人々がいる。
城壁の外、見晴らしが良い場所にあるこちらのお墓。
サンポールドヴァンスの美しさに魅了され20年の間、この村で暮らした画家シャガールも眠っている。
ユダヤ系の彼のお墓の上には、お花ではなく石が飾れていた。
決してアクセスの良い場所ではないけれど、他のお墓にも色鮮やかなお花が。
城壁の中へ戻り、引き続きお散歩。
まだギャラリーもOPENしていない9時頃。
OPENしていたら長居してしまいそうだから、ちょうど良かったかもしれない。
遠くには真っ赤なパンツが粋なムシュー。
門を出たところには、有名なレストランLa Colombe d’Orが。
楽しそうにおしゃべりしている声が聞こえてきて、思わず覗きたくなってしまった。
ニースからバスでアクセスすることも可能。
なぜ多くの芸術家がこの村を選び、この村で生きることを決めたのか、訪れればきっと誰もがわかるはず。
そんな美しい鷲の巣村、サンポールドヴァンス。
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Saint-Paul de Vence
ニース プロムナードザングレ沿いバス停よりBUS #400 にて1時間程度。 始発:Albert 1er/Verdun 下車:St Paul – Village
*バス時刻表
*乗換案内サイト
目的地: ST PAUL VILLAGE (ST PAUL (06)) (サンポールドヴァンスの村の入り口)