先日、祖母が天国に旅立った。
今の気持ちを忘れないように書いておきたいと思う。
兵庫県、明石に住んでいた父方の祖母。
明石の家には4歳で祖父が亡くなった時以来行っていなかった。
ごく稀に祖母が東京を訪れた事はあったけれど、10回も顔を合わせた事がなかったように思う。
私より兄を可愛がっていた事もあり、あまりなついていなかったのだけれど
お別れの場に集まった人たちの言葉を聞いて祖母はすごい人だったと思い知らされた。
長男であった父が18になる頃、弟が1人増えた。
シングルマザーの友人が経済的に育てるのが難しいという4歳の息子を、代わりに祖母が育てることにしたのだ。
4歳から18歳まで、血の繋がりのないひとの子どもを育てるなんてそう簡単にできることではない。
本当に命の恩人だと、その友人と息子は涙を流していた。
20年ほど前、祖父は突然交通事故にあい星になった。
その数年後、父の弟が病気で祖父の元に旅立った。
子どもはいないけれど、子に先立たれる親の気持ちは想像さえもできない。きっとそれ以上の哀しみはない。
祖母は、そんな大きな哀しみを越えて一人で20年生きてきた。
愛情深く、強い。
それは父へとつながり、私にもつながっていると思う。
きっといまごろ、大切な人たちに会えているんだろう。
気持ちは言葉にして伝えないと相手にとってはなかったものと同じだ。
だからこれからはもっと伝えよう。
あとで後悔しないように。
いつも、ありがとう。