ここ5年ほど、ほぼ毎年訪れている京都。
中でもここ、南禅寺は何度も再訪しているお気に入りの場所。
雨が降っていても、落葉していても、
南禅寺の少しひんやりとした空気と水路閣が醸し出すアンティーク感が美しくて、いつも見惚れてしまう。
今回はどんな南禅寺に出会えるだろうとわくわくしながら蹴上駅から向かう途中、空にかかる綺麗な虹を見つけた。
ハワイではよく見る虹も、日本ではあまり見ることがない。
虹に気が付いていないであろうすれ違う人々に、わざわざ教えてあげたくなる程はしゃいでしまった。
そうこうしている間に南禅寺に到着。
紅葉真っ盛りの南禅寺を訪れることができ、さらにこの場所が好きになってしまった。
秋といえばの赤いもみじ。
緑と赤のグラデーションもとても美しく、心が和む。
1枚の葉の中でもグラデーションをつくる木々は、華やかさとやわらかさがあって素敵。
奥へと歩みを進めると、山門に虹がかかっていた。
美しく染まった紅葉と、寺院と、虹。
そんな組み合わせを見ることができるなんて、そうあることではない。
しずかに、でもじっくりと、心が動かされる音がした。
山門の高い敷居を転ばないようにまたぐと、目の前にはもみじのトンネルが広がっていた。
真ん中から写真をとりたいなと待っていると、目の前で年配のご夫婦が写真撮影をしていて
こんな風に歳を重ねてからも二人で歩き、旅をし、綺麗なものを眺めて、
その姿を写真におさめたいと思えるような二人は素敵だな、とほっこり。
私が大きなレンズを付けたカメラを持っていたからか、
「すみません良い場所をとってしまって、、」だなんてお声掛け頂き、心まで温かくなった。
さらに進むと、落葉したもみじの上に立つことができる場所に人だかり。
景観のために立ち入り禁止となっているエリアでは色とりどりの葉の上を歩く事はできない。
ここでは子供たちがはしゃいでいたり、足元ショットを撮る人々がたくさん。
そして南禅寺といえばの、水路閣。
人がとても多かったけれど、やっぱりここは美しい。
階段を登った上からみると、赤く染まる葉が水路閣に覆いかぶさっているように見えたり、
色とりどりの木々がフレームを作るように華を添えていた。
段々と冷たくなってきた風に反し、心は木々のように彩りを増していた。
その場の空気感や風の音、その時の気持ちまですべて形に残しておけたらいいのに、と思う時がある。
南禅寺を訪れたのは、近くの天授庵のライトアップを見るのが目的だった。
気が付くとライトアップ開始の30分前。
既に並んでいる人々がいたのだけれど、ちょっと早すぎるかなと一時退散。
近くのカフェでぜんざいを食べて温まり、再びこの場所に戻ってきたのは1時間後のこと。
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京都市左京区南禅寺福地町
Tel.:075-771-0365
最寄り駅: 蹴上 地下鉄東西線
営業時間: 8:40 – 17:00 冬季/ – 16:30