去年の秋の終わり頃に初めて写真を見てから
次の秋に必ず訪れようと思っていたのが、京都の市内中心部から少し離れた場所にある瑠璃光院。
いつの間にかとても有名な場所になっていて、4時間待ちという声も。
けれど、1年越しにやっとチャンスがきたので、諦めるという選択肢はなかった。
前日の夜、大好きなおでん屋さんでの夕飯を楽しみすぎたのか、珍しく朝寝坊。
瑠璃光院のある八瀬比叡山口駅に到着したのは11時15分。
拝観するための整理券をもらうための列に並び、
30分後の11時45分に13時50分から入場できるチケットを2000円で購入。
整理券を手に入れた後は、その場で待っている必要はない。
また、決められた時間より遅くに戻ってきた場合も
待ち時間が増える可能性はあるものの、当日中であれば入場する事ができるとのこと。
あらかじめ調べていた3駅隣の街にあるカフェで美味しいスコーンを食べ、あっという間に入場の時間を迎えた。
参道が既に美しく、逸る気持ちをおさえながら書院へと向かう。
書院に入る際、写経用のペンと用紙を頂けるので机に向かい写経をする人々も多い。
最初の窓から見えるのは、屋根の上になびく秋色の葉や、遠くに佇む山々。
そして、すぐに待ち望んでいた風景が広がっていた。
庭の美しい木々が反射して幻想的な世界を作り出している。
床だと思っている人も多くいるけれど、実際は机に反射していて
多くの人がこのリフレクションの写真を撮りたいので、1分ずつ交代制で次々と写真を撮っていた。
なんだかその光景がすこし面白くて笑ってしまったけれど、そんな私も列に並びこの写真を撮った一人。
写真を撮った後は、撮っている人を後ろから眺めてみたり
この建物の目玉ではない他の魅力を探してみたりした。
光と影、そしてガラスが作り出す反射というものを、これほど面白いと思った事はない。
少し時期が遅かったようだけれど、木々の色の変化を見る事ができた。
書院の建物自体もとても趣があるので、どこを見ても絵になる。
リフレクションの机に群がる人が嘘かのように、
のんびりと紅葉を楽しむ事ができるスペースもあるのが嬉しい。
矛盾しているような気がするけれど
後ろ髪をひかれながら、と同時に、大きな満足感を抱えながら、瑠璃光院を後にした。
きっとみんながそう思うのだろうけれど
紅葉に染まる瑠璃光院を眺めたら、次は春の新緑の時期に訪れたい。
気が早いけれど 春よ、来い。
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京都府京都市左京区上高野東山55
最寄り駅: 八瀬比叡山口駅 叡山電鉄
※春と秋の特別拝観時期以外は拝観不可