チュニジアという国がどこにあるか、知らない人も多いかもしれない。
位置で言うとアフリカ大陸の北東、イタリアのシチリア島に近い。
日本人にとって、そう身近な国ではないけれど
とある街の写真を見たその時から、憧れの場所になっていた。
そんなチュニジアについての記事1つ目は、
最初にチュニスの街で宿泊した素敵すぎるホテル Dar El Jeld Hotel & Spa について。
チュニスの旧市街 – Medina – に宿泊するなら絶対にここを選んでほしい、そんなホテルだった。
Dar El Jeldと検索すると、ホテルよりもレストランが先に目に入ると思う。
この絵に描いたような素敵なイスラム建築らしいドアは、レストランDar El Jeldの入り口。
空港からタクシーでMedinaの入り口へと向かった。
Medinaの中へタクシーは入れないので、そこからは徒歩。
Google Mapを見ながらスーツケースを引っ張っていると、
すぐにDar El Jeld?と声をかけてくれた男性がいた。
道案内をしてお金を要求してくる人かと少し身構えたけれど、ホテルのスタッフだったようで
案内してもらったレセプションは、タイルが素敵なこじんまりとした空間だった。
チュニジアはアラビア語かフランス語がメインだけれど、ホテルでは英語が通じたので安心。
建物の作りから、置いてあるインテリアなど、全てが想像を超えてお洒落だった。
白基調の空間に、エメラレルドグリーンが映える。
イスラムのカルチャーと、ヨーロッパのスタイリッシュさが上手に溶け込んでいた。
案内された私たちの部屋が、こちら。
重厚感のある扉をあけた瞬間、二人で歓声をあげてしまった。
なんてお洒落なの、と。
広々としたリビングはソファーが二つにテーブルが3つ。
一度もつけなかったテレビは、木棚の奥に隠れていたので生活感が打ち消されていた。
ちなみにこのウェルカムスイーツのチョコレートがとても美味しくて、
お土産にしたいとホテル内のショップに探しに行ったほどだった。
ケトルやコーヒーメーカーなど、必要なものももちろん完備。
リビングと壁を隔てた所には、寝室。
キングサイズベッドの隣には、いくつでもスーツケースを開けられそうなほどのスペース。
こちらにもテレビがあり、この部屋で暮らしたいと本気で思った。
部屋ごとリネンが違うようで、私たちの部屋のカラーはブルー。
キーもこの通り、アンティーク感があって素敵だった。
個人的に、カードキーよりホテルの個性のあるキーが好き。
トイレも清潔感たっぷり。
廊下の奥には、独立したシャワールーム。
そして、その隣にはダブルシンクとバスタブが完備。
シャンプーやコンディショナー、ボディーソープのほか
ボディウォッシュスポンジや、バスソルトまでアメニティも豊富だった。
お部屋の外も、少し探検。
“探検”といっても、大型ホテルではなく小さなブティックホテルなのだけど。
何のためのものかはわからなかったけれど、中庭も自由に入る事ができた。
レストランとテラスがあると聞き、屋上へ行ってみると
広い青空とチュニスのメディナの街並みを一望できるルーフトップテラスが待っていた。
アフリカ大陸と言えど、12月下旬のこの時期は
最高気温が13度ほどという位冷え込むので
外での食事はできなかったけれど、暖かい時期はここでの食事も最高に違いない。
見たことのない旧市街の街並みを上から眺めていると、今すぐ散策に出かけたくなった。
ホテルの近くの道が、旧市街の中でも特にフォトジェニックだったと思う。
黄色や水色の扉が可愛い建物が多く、車もほとんど通らないので写真を撮るのも楽しかった。
お買い物やカフェなどを楽しみ、治安のことも考え、暗くなる前にホテルに戻ることに。
昼間はそれほど惹かれなかった中庭は、夜になるとライトアップをし、美しさが溢れていた。
夕飯は、ホテル内にある2つのレストランのうち、チュニジア料理レストランではない方へ。
というのも私が食べられるチュニジア料理が、あまりなさそうだったから。
18時ごろだったからか、先客は2組だけで少し不安になった。
けれど、ここで食べたものは、ローマで食べた美味しいピザにも勝るくらい美味しかったのだ。
シーフードのリゾットは、海鮮の出汁がとてもよく出ていて美味しかった。
エビやイカなどの具材もたっぷりで、臭みはなく日本人の味覚にとても合う味付け。
こちらのチキンも、胸肉にもかかわらずしっとりしていて
ソースもとても美味しく、お腹がいっぱいになっていくのが悲しいほど。
スタッフのホスピタリティーも、お洒落なインテリアもレベルがとても高い上に
お料理まで美味しいなんて、このホテルを選んで大正解だったねと、二人で大満足。
翌朝の朝食は、レストランでも食べる事ができるけれどルームサービスも同料金。
メニューを見て欲しいものにチェックをつけ、夜中までに扉の外にかけておくスタイル。
そして翌朝届いたのが、こちら。
届いた時は、食べきれないのではないかと思ったけれど、ほとんど完食。
パンと卵は、特別美味しいと言うわけではなかった。
でもアーモンド味のシリアルや、フルーツサラダ、そしてヨーグルトにかける蜂蜜はとても美味しくて
このシリアルはどこで購入できるのかと、尋ねたくなるほどだった。
もちろん、オレンジジュースはフレッシュジュース。
毎朝こんな朝食があれば、いくらでも頑張れそう。
ここにはたった1泊しかしなかったのだけれど、すぐにこのホテルの大ファンになった。
今までたくさんのホテルに泊まってきたけれど、中でも特にお気に入り。
さらに、こんなに素敵なホテルなのに価格はとてもリーズナブル。
五つ星のラグジュアリーブティックホテルが、チュニジアでは1泊2万円ちょっとだったのだ。
あまりチュニジアに旅をする人は周りにいないかもしれないけれど、
このホテルに行くためにでも少しチュニスに寄って欲しい。
それほど自信を持ってお勧めしたいホテルに出会えた、2018年最後の旅だった。
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Rue Dar El Jeld, La Medina, 1006 Tunis
Tel.:(+216) 70 01 61 90