「谷の集落に滞在する」をコンセプトとする星のや軽井沢のメインダイニング、日本料理 嘉助。
写真の通り大きな窓ガラスからは陽の光が降りそそぎ、中からは目の前に広がる棚田を眺めることができる。
向かって右側は山を、通路は川を、掘りごたつスタイルの客席は川床をイメージしているとのことで、美しい空間ながら肩ひじ張ることなくリラックスして食事を味わえる空間だった。
季節ごとに旬の食材を活かしたメニューを楽しむことができる。
今回ディナータイムに堪能した山の懐石 「初夏」を、写真とともに紹介しようと思う。
⚪︎先付 – 芽吹き野菜の和え物
五感で楽しむことができる山の懐石のスタートにふさわしい、見た目も美しい一品。
土台になっているニンジンは甘く、おからを土のようにあしらっているのも面白い。
⚪︎煮物碗 – アスパラガスのすり流し
ほっと安心できるような優しいお出汁が効いていて、最後の一滴まで味わった。
⚪︎お造り – 山と海のお造り
山と海の恵みが詰まったお造りの中でも、母がトロの手毬寿司を特に気に入っていて何個でも食べられそうとはしゃいでいた。
⚪︎強肴 – 新玉ねぎのロースト
こちらは朴葉で包んだ新玉ねぎを丸々一つ塩釜焼きにしたもの。
スタッフの方が木槌でトントンと叩いて、塩を割って提供してくれた。
実は玉ねぎに苦手意識があったのだけど、一口食べてその美味しさに驚いた。
サツマイモかと思うほど甘くほくほくで、あっという間に食べ切ってしまった。
⚪︎八寸 – 嘉助 初夏の肴 ジュンサイ酢 / 蓬豆腐 / タラの芽胡麻酢和え / 鹿とコシアブラ / 川海老素揚げ / 稚鮎の天婦羅 / 一寸豆煎餅揚げ
窓から見える新緑を、より身近で感じられるような八寸。
どれから食べる?これ絶対好きだと思う!なんて母と話しながら食べた時間も思い出の一つ。
⚪︎焼き物 – 甘鯛の塩焼き or 牛サーロインの炭火焼
母は鯛を、私は牛をチョイス。
とても柔らかく脂身も美味しい牛サーロインは口の中に入れた瞬間、溶けるようだった。
少食なタイプなので、焼き物を食べ始める頃には既に腹八分を超えるほど満たされていた。
そこで、この後の二品は量を少なくしてもらうようお願いをした。
⚪︎焚き合わせ替り – 猪の山椒鍋
初めて口にした猪は、全く臭みがなくさっぱりと美味しいお肉だった。
⚪︎食事 – 茗荷ご飯
ご飯はそのまま食べても良し、お鍋のお出汁をかけるも良し。
最後まで飽きさせることのないスタイルに、さすがだと思った。
⚪︎水菓子 – 三種のお茶のあんみつ
どんなにお腹がいっぱいでも、デザートは別腹。
最後にいただいたお抹茶も美味しく、和食の魅力を改めて実感することが出来た。
こんな風に丁寧に時間をかけて食事をするということは、”美味しいものをじっくりと食べること” はもちろん、 “共に食事をする人との時間” を楽しむという意味でも有意義だ。
そんなことを気づかせてくれた、素敵なディナータイムだった。
*今回お仕事にて軽井沢を訪れ、星のや軽井沢の宿泊を体験しました。
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